gestational-diabetes
妊娠糖尿病とは、「妊娠中にはじめて発見または発症した、糖尿病に至っていない糖代謝異常」のことで、明らかな糖尿病とは区別されるものです。糖尿病に至らないまでも、妊娠糖尿病の妊婦では、健常妊婦と比べて、胎児・出産時の合併症に対する影響が報告されています。また妊娠糖尿病の妊婦は、将来、高頻度に糖尿病、メタボリックシンドロームを発症するため、妊娠中だけでなく、産後のフォローアップも重要です。
妊婦健診(妊娠初期および中期)において、血糖値が高い(随時血糖100mg/dl)場合、75gブドウ糖負荷試験を行います。 この75gブドウ糖負荷試験で、血糖値が一つでも以下の基準値を超えている場合、妊娠糖尿病と診断されます。
妊娠糖尿病の治療では、健常な妊婦と同じ正常な血糖値を保つことが目標になります。
妊娠時は必要なカロリー量や栄養を十分に摂ることが必要です。しかし、糖分や脂肪分の多い食事は控え、体重が増えすぎないように気をつける必要があります。妊娠中の食事量や食べ方については、個々のケースにおいて設定されます。医師と管理栄養士と相談して、適切な食事と運動を心がけることが大切です。
妊娠中は、原則として飲み薬は使用しません。適切な食事療法や運動療法を行っても血糖値が高い場合には、インスリン療法を行います。インスリン療法は、胎児、妊婦に対する安全性が報告されています。 インスリンにはいくつか種類があり、注射の回数やタイミングも個々のケースで違ってきます。
血糖値を正常に保つためには、日常生活での血糖値の変動を知ることが大切です。 そのために血糖自己測定器を使って、自宅で血糖を測定します。最近の測定器は、必要な血液量も少なく、穿刺の痛みも軽減しています。 自宅での血糖値を測定し、前述の目標値を達成できているかを確認し、記録します。妊娠中は週齢が進むにつれて、血糖値がより上がりやすくなります。インスリン量を調整するためにも、日々の血糖値の自己測定は欠かせないものです。
妊娠中は、原則として飲み薬は使用しません。 適切な食事療法や運動療法を行っても血糖値が高い場合には、インスリン療法を行います。インスリン療法は、胎児、妊婦に対する安全性が報告されています。 インスリンにはいくつか種類があり、注射の回数やタイミングも個々のケースで違ってきます。
妊娠糖尿病の方は、産後1〜3ヶ月で必ず75gブドウ糖負荷試験を受け、その結果に基づいて、定期チェックを行いましょう。 妊娠糖尿病を経験した方は、出産後にいったん正常化しても、将来、糖尿病になりやすいと言われており、5年後に約20%が糖尿病になったという報告があります。また、妊娠中に血糖が正常だった方と比べて、7.4倍糖尿病になる危険があるといわれています。 出産後も本当の糖尿病にならないように、普段から体重管理に気をつけ、食事・運動療法を継続することが重要です。
当クリニックからのメッセージ
妊娠糖尿病は、全く症状がなく、また、突然、診断されるので、ショックをうける妊婦さんも少なくありません。しかし、ほとんどの妊婦さんは、生まれてくる赤ちゃんのために出産までの期間、しっかり管理するようになります。妊娠糖尿病と診断されて、不安は強いと思いますが、まずは産科の医師の指示に従って受診するようにしましょう。
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